寺院での剪定作業風景です。
万物流転という言葉があるように、地球は回り、時間は止まることなく流れ続けているため、この世に存在するすべてのものは変化し続けていますが、私たちは変わらない景色を創造することがあります。
西宮市の禅宗寺院にて、私たちの何倍もの年齢である松を剪定管理させていただいておりますが、毎年移り変わらない凛とした松の厳しい線を表現しています。
変わらない景色をお届けするために、様々な工夫を凝らします。庭師の剪定技術は安定した足場作りからです。
どんな場所でも工夫一つで剪定が可能になります。
人が想いを寄せなければこの世の物質はすべて荒廃し、朽ちていくんじゃないかと感じる瞬間があります。何を極相ととらえ荒廃と捉えるかによって変わるのですが、この松にしたってそうです。
人の想いからはじまるエネルギーと知恵が美しい景色を創造させます。想いがすべての原動力だなぁと日々の庭仕事から感じています。
「木の声を聞け」 「よく観察しろ」と親方に言われますが、頭でわかっていてもまだまだ体で理解できていません。自分の体ではない、木を切るという行為の中で何度も弱い自分に出会います。
他の命と向き合い、その命を活かすという徹底した仕事ができるまで何度も木に登り、日々の現場からヒトとして、庭師として成長していきます。
今は梅雨で重たい空気漂っていますが、足元を見れば梅雨の時期しか見られない美しい花々が咲き誇っています。長雨を超えれば夏はもうすぐそこです!
あと少し梅雨を乗り切りましょう!